代表メッセージ

Message
NPO法人じぶん未来クラブ 代表

佐野 一郎

私は、世の中の人より比較的遅く父親になりました。
また教育のNPOの責任者として、2006年より現在まで、日本全国で子どもたちに向き合い、沢山の保護者や先生方とお付き合いしてきました。
その私から見て、現代の子どもたちには、五感を全開にして、自分の考えで挑戦して行動して失敗する機会や体験がどんどん減少しています。

先生や保護者たちが、良かれと思って、子どもたちが成功するように、傷つかないように、失敗しないよう、先回りして全力でサポートしています。これが問題です。
好奇心や悔しさ、あるいは失敗を力に飛び立つことができる「翼」を、全ての子どもたちが持っていることに気がついていません。

また、コロナもあってか、将来への不安から保守的になり、色んなことに挑戦する保護者や先生が子どもたちの周りに減っています。そんな大人たちを見て、子どもたちはどう感じるのでしょうか?

大人から見て、これからの世界は複雑で危険がいっぱいで、予測不能な大変な世界です。 そのため、子どもたちが傷つかないように、良かれと思って、さまざまなルールを決め、最新の教材を作り、学ばせ、子どもたちを無意識に型に嵌めようとしてしまいがちです。

しかし何事も頭で理解することには限界があります。
どんなに教習本を読んでも、実際に車を走らせなければ、車の運転が上手くならないように、子どもたち自身の主体的な実践の繰り返しの中でしか、生きる力は育まれないと思います。

子どもたちから見たこれからの世界はどうでしょうか?
私は変化に満ちたワクワクドキドキの世界ではないかと思うのです。
子どもたちが自ずと、やってみようと一歩踏み出し、ワクワクドキドキするような体験で溢れる毎日こそが未来をつくるのだと思います。

「やってみよう、が未来をつくる」

じぶん未来クラブの今後の基本指針をこう定めました。

子どもたちがこれからの世界を生き抜くための学びの機会を社会に届け続けていきたいと強く願っています。